2022.08.28 09:48天地始粛 感嘆詞 世界には既に全てあって、一瞬たりとも同じ色彩はない。昔、大学の映像の先生とフィルムっていうのは光の点滅の連続だから、とかなんとかデジタルとフィルムの違いの話をしたことを唐突に思い出す。当時デジタル映画の勢いが増しフィルム映画を凌駕しそうなことを私も先生も憂いての会話だったと思う。確かにフィルム映画だからこその体感があるよね、と。光を浴び続けるのだから。そんな頃にポール・トーマス・アンダーソンが映画...
2022.08.23 13:48英気を養ったら 綿柎開「あ、これお母さんの匂い」「へ?それは洗濯物の匂いよ」帰省から戻ったしばらくは母の匂いを纏い暮らす日々。今日から処暑。厳しい暑さの峠を越えて霞む残り香さえ消え去ったとき、秋の深みの入り口に立つ。さあ美味しいもの食べよ。わたのはなしべひらくとき、夏の気が落ち着きはじめ、万物が改まっていく。さてどう生きようか。
2022.08.13 08:05寒蝉鳴、十六夜月今日から七十二侯では寒蝉鳴。ひぐらし、鳴きはじめるでしょうか。「暑いなぁ」「暑いねぇ」ばかり言ってしまうと言われた方がいましたが、前の涼風至では涼しい風を、寒蝉鳴ではひぐらしを感じることで気分転換になって続く暑さも乗り切れるのでは、と思う描き手であります。